10 徳は孤ならず必ず隣有り
神奈川県横浜市に所在する(株)有隣堂は、「徳は孤ならず必ず隣有り」に由来した社名として、良く知られています。この論語の意味は、「人格の優れた徳のある人が、いつまでも孤独ということはありえない。必ず理解者は集まってくる。」ということです。
短い言葉ですが、含蓄のある言葉です。私は、「徳を持っている人は、孤立することなく、自然と人が集まってきて、必ず成功するものである」と解釈しています。逆に言えば、成功するためには、徳を身につける必要があるということになります。
徳という言葉が分かりにくいかもしれませんので解説しましょう。徳とは、一般的に人間の道徳性を表し、仁・義・礼・智・信の五常を指すといわれています。
<五常>
仁とは、相手を思いやる心です。
義とは、人が守るべき正しい道のことです。
礼とは、親や目上の人に礼儀を尽くすことです。
智とは、物事の善悪を正しく判断する知恵です。
信とは、心と言葉、行いが一致し、嘘がないことで得られる信頼です。
分かりやすい言葉に置き換えると、次のようになります。
○品格がある。
○人の幸せの為に行動ができる
○正しいことを貫く勇気を持っている
○誰に対しても平等に接する
○目上の人を敬う
○善悪を正しく判断できる
○噂話や悪口を言わない
○感謝の気持ちを伝えられる
○周囲の人から信頼されている
徳を持っている人は、品格があります。何が正しいかを判断できる力を持っており、誰に対しても平等に接することが出来ます。人の悪口を言わず、噂話をしないので、周囲の人から信頼されています。こんな人が徳のある人という
ことになります。リーダーたる者は、徳を身につけ、仲間から信頼され、事業の発展に貢献できる力を持ちたいものです。